ぶらり訪問記 No.009

訪問先:和太鼓集団 打凌磨(だるま)

2020年創立。
今年で2年目というまだ新しい出来立てほやほやの和太鼓チームである。

福岡県東峰村小石原を拠点に活動を行っている創作和太鼓チーム。
現在団員数はまだ6名。
(現在団員募集中!)

元稲築志耕館高校和太鼓部OB杉一請氏を中心に男性3名女性3名で構成、「打って磨(みが)いて凌(しの)ぐをモットーに日々精進している若き力みなぎる和太鼓チームである。

練習会場はあの有名な小石原焼の里にある小石原研修施設喜楽来館の一角で毎週2回19時から21時までの2時間みっちりと練習を行っている。

この練習会場は廃校になった学校を村民の憩いの場として再利用されたものらしく周り一面が大自然に囲まれた素晴らしい環境である。

練習に使っている部屋は周りの壁に吸音板が貼ってあるためおそらく以前は学校の音楽室だったのではと思われる。和太鼓はかなりの音量があるためこの吸音板が音を落ち着かせてくれて和太鼓の練習にはもってこいの場所になっていた。

ただ床が木ではないため座って叩くときに段ボールを敷いたり座布団持参で頑張っているようだが冬はきっと寒いだろうなと独り言・・・・
少し心配になってきた。

木谷の独り言

さっそく普段から行っている練習内容そのままを見せてもらったが久々に生きたリズムをたたいてくれるチームに出会って心が躍った。

2時間の練習時間の中で約半分以上の時間を費やし常に基礎打ちを中心とした基本練習を行っている。基礎打ちをこれでもかこれでもかと何回も何回も繰り返しリズムが持つ自然の本来の強弱を理屈で学ぶのではなく自然に体で感じ体に叩き込んでいる。リズムを体で覚えるということはこういうことなのだと改めて感じた。

またこのチームのチームワークも素晴らしいものがある。このことは練習の中で理解できた。各々が締太鼓を叩きそして長胴を叩きさらに大太鼓を叩く、女性も男性もすべて全員が各太鼓の特徴を知り力配分を知りお互いの苦楽を知りえるからこそのチームワークの素晴らしさが生まれたのであろう。
団員全員がオールマイティー奏者である。

今この曲のこのフレーズは誰が指揮者的立場なのか、今はどのパートが指揮者なのか日常の基礎打ちの練習方法によって地打ちのリズムを何回も何回も模倣し知らず知らずのうちに自然に体に叩き込まれていく練習方法。これこそが古くから受け継がれてきた口唱歌による指導法である。
私自身の持つリズムという概念は人為的であれ自然的であれ、ある一定の時間の中に、アクセントを持つ音の強弱が連続するものを「リズム」と言いそして我々人間は自然に感じとっているということを常日頃からみんなに伝えてきた。

強弱を持たないものはただの信号(パルス)であってリズムではないという楽理的論理を理屈の中で教えるのではなく自然に体に覚えこませている。

このチームはもっともっと伸びていく、必ず伸びる、必ず上達する、私がせめて10歳若ければこのチームといっしょにやってみたいと思わせるような気持にさせてくれた。

今後ますますの活躍とさらなる飛躍を期待したい。

ぶらり訪問記で紹介したチームについてのお問い合わせは
西日本楽器 和太鼓事業部の担当小林(090-3603-5647)まで



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