ぶらり訪問記 No.014
訪問先:福間龍神太鼓
1994年に結成、来年結成30周年を迎え、創作和太鼓チームとしては歴史あるチームである。チームの名前の由来は次の世代を担う子供たちが力強く元気に育ってほしいという願いから「福間龍神太鼓」と名付けられた。
団員は現在13名、練習は月2回、日曜日の17時から20時まで、福津市中央公民館にて行われている。この会場は以前福津市のママさんたちを中心とした和太鼓チーム「宗像さくら組」で訪問したことがあるが、青い海そして緑豊かな歴史と自然に恵まれた素晴らしい環境のもとにある施設である。
現在、福津市を中心に地域の夏祭り、高齢者施設・小中学校のイベントなどに参加し地域の活性化と青少年の育成活動を積極的に行い、子供たちからお年寄りまでの幅広い人々と交流を行っている地域密着型の和太鼓チームである。
また東日本大震災や熊本大地震などの被災地を訪れ、日本の伝統楽器「和太鼓」を通して被災者や被災地に勇気と希望、そして困難を乗り越える明るい未来への光を投じてきた日本人としての大切な心の活動も行っている。
このチームの特に大事にしていることは常に感謝の気持ちを持ち、テクニックの磨きはもちろんのことであるが、メンバーひとりひとりが「楽しい~」と思ってくれることを大切にしているとのこと。奏者が楽しければ聞き手もきっと楽しいはず。~これぞ音楽の神髄なり~
来年は結成30周年、和太鼓の鼓動や篠笛の音色を通して元気や笑顔を伝え「楽しかった!」という時間を皆さんとともに過ごせることを願いつつ日々練習に励んでいますとのこと。
木谷の独り言
このチームの特徴は何と言っても力強い音である。人数の割には音量もあり迫力もある。よく叩き込んでいることがわかる。
打楽器アンサンブルはメロディーもハーモニーもない。あるのはリズムのみ。だからこそ難しい。このチームはそのデメリットを心得ておりそれを理解している。また一番大事な地打ちのリズムも安定している。そのため表(上)打ちも遊びながら自由に打つことができている。
リズムの面白さはただ難しいリズムばかりを叩いていても表現できない。やはり強弱が大事である。シンコペーションのリズム、3連など、アクセントの位置がどこなのかが大切である。
また曲想の部分においてもフレーズの強弱が必要である。このフレーズは誰が主役なのか、誰がわき役なのか、だれが縁の下の力持ちなのかなどの役割もしっかりと理解されているようだ。
最初訪問した時は結構年配の方が多いなと思っていたが話を聞いてるうちに私のもやもやがすべて解消できた。
現在このチームのメンバーは安徳氏を筆頭に初代からのメンバーである猛者たちがサブリーダーとして指導に当たっている。初代からのベテラン勢がしっかりとこのチームを支えてくれている、なんとも頼もしい、なんとも心強い、30年という長きにわたりこのチームを存続できた源流はここにあった。本当に素晴らしいことである。
今後ますますの発展と活躍を期待しつつ、来年の10月に行われる結成30周年記念公演の成功を心より願いたい。
「 福間龍神太鼓 30周年記念公演 」
令和6年10月13日(日)13:30~
於:福津市中央公民館
ぶらり訪問記で紹介したチームについてのお問い合わせは
西日本楽器 和太鼓事業部の担当小林(090-3603-5647)まで