〜母校・大野中学校吹奏楽部を訪ねて!吹奏楽部第1期生から後輩たちへ贈る熱いエール〜

皆さん、こんにちは。西日本楽器の木谷 慶一です。

本日の「ぶらり訪問記」は、いつもとは少し趣向を変えて、私にとって生涯忘れることのできない特別な場所への訪問記をお届けします。

本日私が足を運んだのは、我が母校である「大野城市立大野中学校」です。

実は私、大野中学校吹奏楽部の「第1期生」にあたります。
まだ部としての歴史が始まったばかりのあの頃、仲間たちと無我夢中で音を追いかけていた日々は、今でも私の音楽の原点として、この胸の中で鮮やかに息づいています。

 「筑紫郡大野町」から「大野城市」へ、歴史を紡いだ学び舎

大野中学校は、創立80周年を迎え、地域に深く根ざした歴史ある学校です。

私が通っていた当時は、まだ「福岡県筑紫郡大野町立大野中学校」でした。

その後、町の発展とともに1972(昭和47)年に市制が施行され、現在の「大野城市立大野中学校」へと名前を変え、時代を超えて数多くの素晴らしい人材を社会に送り出してきました。

校名や周りの景色は時代とともに変わっても、校庭に響く生徒たちの瑞々しい声や、音楽を愛するひたむきな情熱は、私が1期生として過ごしたあの頃と、何一つ変わらずに次の世代へと受け継がれています。

その歴史の地続きの中に、今こうして自分が立っていることに、深い感慨を覚えざるを得ません。

 ◆コンクール曲『Mont Fuji』に挑む後輩たち

現在、吹奏楽部の皆さんは、夏の吹奏楽コンクールに向けて一丸となって練習に励んでいます。

今年度、皆さんが挑戦する勝負曲は、真島俊夫作曲の『Mont Fuji(富士山)〜北斎の版画に触発されて〜』です。

葛飾北斎の浮世絵の世界観を西洋の吹奏楽で見事に表現した大曲ですが、この曲の最大の特徴でありスパイスとなるのが、劇中で効果的に使用される「和楽器」の存在です。

長胴太鼓、締太鼓、拍子木、当り鉦、神楽鈴……。

吹奏楽の響きの中に、いかにして日本の伝統楽器の「間」や「自然のリズムの強弱」を溶け込ませるか、という非常に高い表現力が求められる難曲です。

今回は、その和楽器の扱い方やリズムの組み立て方について相談を受け、先輩として、また打楽器の専門アドバイザーとして、アドバイスをさせていただきました。

現在、部を熱心に率いていらっしゃるのは、鹿児島県ご出身で北九州在住の池田先生です。池田先生はファゴットがご専門で、チェコのオーケストラで音楽を深く学んでこられたという、非常に素晴らしいご経歴と情熱をお持ちの指導者です。

そのうえさらに、学校側には吹奏楽の経験豊かな顧問の先生方が3名もいらっしゃり、合計4名という大変手厚く頼もしい指導陣体制が整えられています。

◆ 後輩たちへ:自分たちにしか編めない「最高の音楽」を!

音楽の3要素は「リズム、メロディー、ハーモニー」。

そして音の3要素は「強さ、高さ、音色」。

どんなに高度な曲であっても、すべての基本は、一人ひとりが奏でる「一音一音(網目)」を大切にし、それを全員で美しいひとつの物語(レースのテーブルクロス)に編み上げていくことにあります。

丁寧に編まれたレースのテーブルクロスが、一つの最小単位である「モチーフ(柄の塊)」から成り立っているように、音楽もまた同じです。

そのモチーフが美しく繋ぎ合わさることで「フレーズ(模様)」になり、さらにフレーズ同士が豊かに響き合うことで、初めて「起承転結」を持ったひとつの楽曲という壮大な物語が出来上がるのです。

だからこそ、楽曲の最小単位であり、すべての基本である「モチーフ」を奏でる一打、一音を決しておろそかにしないでください。

そこを大切にすることこそが、美しい音楽への第一歩です。

技術的なうまい下手なんて、二の次です。 何よりも大切なのは、この大野中学校吹奏楽部というかけがえのない場所で、仲間と共に一つの音楽に向き合っているという「今の瞬間」を、心の底から楽しみ感じ取ることです。

皆さんがお互いの音を聴き合い、心を一つにして鳴らした響きは、必ず聴く人の心に奥深く届きます。音楽は感性の表現です。みんなのひたむきな気持ちが観客の心に届くような、そんな素晴らしい演奏をしてください。

皆さんだったらできます。必ずできます。

吹奏楽部第1期生の先輩として、私は皆さんの挑戦を誰よりも熱く応援しています。

自分たちの力を信じて、大野中らしい、堂々とした素晴らしい『Mont Fuji』をステージ上で響かせてきてください!

がんばれ、大野中学校吹奏楽部!

ぶらり訪問記筆者:木谷慶一

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